最近のニュースで「イエメンの漁師がクジラの死骸から約1億6500万円の『龍涎香』発見で生活が一変!」という驚きのニュースを見たので、今回はその「龍涎香」のお話しをしたいと思います。
ニュースでもある通り、龍涎香を見つけると莫大なお金を手に入れることができるので、まさに海のお宝ですね。
そのお宝を手に入れる方法は「クジラの死骸から入手」「海上に漂流しているものや、海岸に打ち上げられたものから入手」の方法しかありません。
えっ?クジラの体内にあるのだから捕まえて入手すればいいのでは?と思う方もいると思いますが、現在捕鯨は禁止されているためこの方法での入手は不可能なのです。
そんな限られた採取方法なのに、クジラの中でも龍涎香を持つクジラと持たないクジラがいるので、ますます希少価値は上がります。
そもそも龍涎香とは、クジラがタコやイカのクチバシなどを消化する時の分泌液が腸内で固まった病的結石です。タコやイカをあまり食べないクジラは龍涎香を持たないのです。
さらに龍涎香にも「質」があり、見分け方は龍涎香の色で判断します。暗褐色、白、黄色と様々な色がありますが、黄色味を帯びた灰色の物が一番香りの質が良いそうです。
色が変わる理由は、龍涎香の主成分はほとんど匂いがない“アンブレイン”という成分で、そのアンブレインの酸化分解物が香りの本体となるため、酸化の度合いによって色が変わるのだと言われています。
こんなにも希少価値の高い原料なので、私自身もまだ嗅いだことがありません笑。
調香師が通常アンバーとして使用するものは、化学合成で製造された龍涎香の香りに近い香料を使用しています。
(一部の有名ブランドの香水には、龍涎香が使われているそうです。)
皆さんはもし龍涎香を手にいれたらどうしますか?
イエメンの漁師は龍涎香の利益を均等に分けて、協力した人々や貧しい村民にもお金を分け与えたそうです。
確かに龍涎香は海の「大秘宝」ですが、イエメンの漁師たちのような大秘宝の「使い方」こそが「ひとつなぎの大秘宝」になるのではないでしょうか?
ということで、皆さんがもし龍涎香を手に入れたら私にも分け与えてくださいね!
*「ひとつなぎの大秘宝」とは、マンガONE PIECEに出てくる最大のミステリーであり、タイトルにもなっているキーワードです。