皆さんはふと懐かしい香りがしてそれにまつわる昔の出来事を思い出す事はありませんか?
香りを嗅ぐ事により、その時の記憶や感情が蘇る事を『プルースト効果』と呼びます。
プルースト、とはフランスの作家のマルセル・プルーストのことで、その半生をかけて執筆した大作『失われた時を求めて』の中で、語り手が口にしたマドレーヌの味をきっかけに、幼少期の家族の思い出が蘇る事から香りによって記憶等が蘇る事を『プルースト効果』と呼ぶようになった様です。
香りで記憶がフラッシュバックする事は私たちの日常においてもよくある出来事だと思います。
例えば、
・友人がいつも同じ香水をつけていて、街角でその香水の匂いがするとその友人の事をふと思い出す… など。
爆発的にヒットした瑛人さんの楽曲『香水』のあの一節がまさにこのプルースト効果なのですね。
香りは「サイレントランゲージ」(沈黙のことば)として、古来いろいろな神事や儀式の場で使われてきました。
お寺に行くと特別な気持ちになりませんか?
荘厳な雰囲気の中にもなぜかホッとする、気持ちが落ち着くと感じられることはないでしょうか。
教会では捧げものと祈りが神に上っていくよう、敬意をこめて香を焚きます。
お茶席ではお香を焚いて茶室を清め、心を落ち着かせる役割を担っています。
また、森林へ行くと深呼吸したくなり、すがすがしい気持ちにもなりますね。
このような香りの記憶と経験はプルースト効果が期待できるので、おうち時間の空間演出としてぜひお試しください。
火も使わずに手軽に楽しめるアロマディフューザーなどを使えば、あなただけの空間演出が可能です。
「香りを焚き占める」
古来、神聖な儀式で扱われていた、香りの雅な世界観を手軽にリードディフューザーでお楽しみ頂けます。
お香を楽しみたいけれど、火がちょっと…という方にピッタリです。
和の香
目を閉じて「和の香」の香りを嗅ぐと、日本の古き良き時代の風雅な情景が浮かんできます。
部屋に居ながらにして京都や奈良の寺社仏閣を訪れ、日本庭園の前に佇んでいるかのような、上質な時間を過ごすことができます。
CHANDOは、中国の伝統工芸である陶磁器とフレグランスが結びついた台湾生まれのブランドです。
エキゾチックで繊細な東洋のセラミック技巧と、エレガントでファッショナブルな西洋の美的センスが融合したアロマディフューザーで、新たな香りの世界をお楽しみください。
少し専門的な話になりますが、
香りは鼻→嗅上皮→嗅細胞(嗅毛)→嗅球→大脳辺縁系の順で脳へ到達します。
大脳辺縁系は食欲などの本能的な行動や、喜怒哀楽などの感情を司る所です。
嗅覚はこの大脳辺縁系と直接結びついており、これは五感の中で嗅覚だけが持つ特徴です。
つまり、香りは本能的な行動や感情に直接作用する、と言い換える事が出来ます。
私たちが普段何気なく嗅いで楽しんでいる香りですが、香りと人間の記憶、情動には密接な関係があったのですね。
また、どんな匂いがしているのかの判断は脳でされていると思われていましたが、最近の研究では、鼻の中の嗅神経細胞ですでに起きていることが明らかになったそうです。
フランスでは一流の調香師のことを“nez(ネ)”(“鼻”を表すフランス語)と呼びますが、まさに調香師=‟nez“ 『一流の鼻を持っている人』という意味なのですね。
素晴らしい香りは一流の鼻のなせる業なのです。
皆さんも、さまざまな香りを生活に取り入れて、五感を研ぎ澄まし、心と身体の癒し時間を楽しんでみてくださいね。